コガネメキシコインコを主に、中型インコのブリーダーとして発信を続け、Instagramの2.7万フォロワーを含むSNSの総フォロワー3万人を超えました!

支えてくださったフォロワーの皆さま!
本当にありがとうございます!

私は、動物を飼育する上で正しい知識を身につけたいと思い、いろいろな勉強をしてきました!

知識をつけるために!

  • 2021年11月に全国ペット協会の家庭動物管理士3級を取得
  • 「動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護管理法)」の勉強
  • ペットショップで勤務
  • 2022年8月に第一種動物取扱業の愛知県の登録許可

その中で、2024年2月現在飼育しているインコたちは以下の種類です!

我が家のインコたち!

  • コガネメキシコインコ× 3羽
  • シロハラインコ×2羽
  • セキセイインコ×1羽
  • コザクラインコ×1羽
  • ホオミドリウロコインコ×1羽

今回の内容は「人に話すことではない。」と思っていましたが、夫から「隠していることが発信者として誠実ではないのではないか?」と言われ、書くことを決めました。

この記事を読むことで、現在インコを飼っている方たちに不安な思いをさせてしまうかもしれません。
ですが、インコを愛している者として「こういったことが無くなってほしい。」という気持ちで書かせていただきます。

※他の記事が気になる方は一覧から!

インコ専門店で出会ったパイナップルカラーのウロコインコ

ホオミドリウロコインコ パイナップルカラー

ー2024年1月14日・出会いー

夫が出張のため車で空港まで送迎しました!

「せっかくここまで来たし」と、子供たちとインコ専門店へ!
積みあげられたケージの一番下を覗くとカラフルなウロコインコが沢山いました

その中でふと目が合ったインコが!!
そのインコは人慣れもしておらず、隅からただ「じー」っと、こちらを見ていました。

しばらく眺めていると人間に興味があるのか、近くに寄ってきました!
しかし、すぐに隅に逃げてしまいます。
これを何度も繰り返していました。

そのインコはなんとも動きの可愛い子でした!
よく見るとクチバシが大きく変形しており「飼育をするのは難しいだろうな。」と思いました。

帰宅してからの数日間、うちのインコたちの放鳥を眺めていたとき、ふと「あのインコはあの場所で一生を過ごすんだろうか?」と、気になる自分がいました。

とはいえ、セキセイインコのちゃちゃを亡くしたばかり。
お別れはツラいし、先に住んでいるインコもいるしと思っていました。

ー3週間後の2024年2月4日・お迎えー

休みだし、家族でどこか行こうか?

長女

あっ!あのインコまだいるかなー?

そんな会話からショッピングモールに遊びに行くついでにインコ専門店へ!

ケージを覗いてみると・・居ました!!
そしてまた「じー」っと、目線を送ってくる。

そのうちにお迎えを検討している自分の気持ちが溢れ出してきました。
「いやいや、先に住んでいるインコもいるし。」と、思いつつも店員さんに状態を聞くことに。

一番気になったのはクチバシの変形の原因でした。
病気によるものなら絶対にお迎えできない。

店員さん

完全人口育雛(生まれた時から人が育てたインコ)で、プリンカップのような硬いケースに柔らかいクチバシが当たり変形してしまいました。

その説明を受けて、先天性のものでもなく病気でもなく・・事故?なのであればクチバシの変形はさほど問題ではないと考えました。クチバシについては月に1度のメンテナンスが必要とのことでしたが無料でしていただけるということと、自宅でできるよう指導しますとも言っていただけました。

一番気になっていたクチバシの件は自分の中でクリアしました。その他PBFD・BFD の感染症検査は受けていて陰性でお迎えを決意!

そんなこんなで、2022年12月31日生まれ、ウロコインコとしては小柄な体重46g、パイナップルカラーのCoco(ココ)をお迎えしました!!

手乗り崩れで人の手は怖いけど人に興味の眼差しを向けてくれたウロコインコのCocoちゃん

お迎えしたウロコインコの飼育環境と病院の診察

いろいろ気になっていたため、念には念を。
先住には顔合わせをすることなく、違う階の部屋で飼育を始めました。

飼育の環境はコチラ!

  • ケージ:ルーミィ60に保温電球(25度)
  • 食事:細かいペレットとシード(その他野菜等)
  • 強アルカリ電解水と中性電解次亜塩素酸水で清掃・除菌
    使用した強アルカリ電解水はコチラ
  • 主に長女がお世話担当(他のインコと触れ合わないから)
    • お世話後は手は長女の身体に除菌水を吹きかける
    • 飼い主はお風呂前以外は関わらず
  • 放鳥という放鳥はほぼなし
  • ケージ内温度と外気温を確認して部屋の換気
  • 空気清浄機を常時オン

ーお迎えした翌日2024年2月5日・B病院で検査ー

かかりつけのA病院で予約が取れなかったため紹介されたB病院へ

B病院にCocoを連れて行き診察を受けると、

B病院の先生

こんな弱っている、疲れ切っている子を診れません
でも、なんでそんなにすぐに検査をしたいの?

ショップの生体保証となる検査期間が3日しかありません。
なによりも先に住んでいるインコがいるから早く検査をしたい、それだけです。

B病院の先生

万が一、感染症を持っていたとしても家に連れ帰った時点でアウトですよ。
それが嫌なら迎えるべきじゃない
だから「感染症を持っている・いない」ではなく、家族として大切にしてあげてください。

・・理解はできる。でもなんなんだろう?
正論すぎたのか何なのか・・モヤモヤしたまま検査は受けず帰宅しました。

その日、改めてかかりつけ医のA病院で予約を取りました。
生体保証はそもそも受ける気がなかったのもあり、先住のために万が一に備えてやれることをやって、しっかりと検査を受ける準備を整えることに決めました。

インコの一般的な検査と遺伝子検査

ボルナウイルスとクラミジア検査に必要な糞の採取方法[糞は7日分採取して乾燥しないよう袋に入れて冷蔵保管]

ー9日後の2月14日・かかりつけ医で検査ー

そして、必要な検査のためにかかりつけ医のA病院へ

先住のコガネメキシコインコの遺伝子検査(ボルナウイルス・クラミジア)の際に、「7日分の糞がいる」ことがわかっていたため毎日採取しました。

一般的な検査

  • そのう検査
  • 糞便検査
  • 触診

に加えて以下を希望しました。

追加で受けた遺伝子検査

  • PBFD
  • BFD
  • クラミジア
  • ボルナウイルス

インコ専門店でPBFD・BFDの検査済みでしたが、検査後にも店に長く居たため念の為に再度検査をしておくことに。

ボルナウイルスは、SNSでよからぬことを耳にしたことと「先に住んでいるシロハラインコがいるなら受けた方がいい。」と、先生からも助言をいただいたので検査することに。
シロハラインコは感受性が高いことがわかってきたそうで、ボルナウイルスは天敵だそうです。

▽病気や動物病院に関する詳細記事▽
【異変を感じた方向け!】コガネメキシコインコに多い病気と動物病院でできること!

ウロコインコの嘴の奇形の原因

別件で、クチバシの変形の原因も尋ねました。

A病院の先生

病気によるものではなさそうだけれど・・
カップでなるかなぁ。身体も小さいし・・。

近親交配とか考えられますか?

A病院の先生

(苦笑い)

A病院の先生

だけど、店員さんに説明を受けた「硬いケースに柔らかいクチバシが当たり変形した。」と、いう可能性は限りなく低いかなと。

「いろいろ抱えているインコかもしれないなぁ。」と、思いつつ帰宅しました。

しかも、その店には嘴の奇形が3羽だけでなく足の奇形も複数いました。

一般の検査と遺伝子検査の結果

ー6日後の2月20日10時過ぎー

A病院から電話がありました。

A病院の先生

ボルナウイルス陽性です。

嘘でしょ?
まさか・・恐れていた感染症が陽性でした。

ボルナウイルス検査結果
検査機関からの検査結果報告書[Cocoは拭い液、糞便共にウイルスが検出されました]

遺伝子検査でわかるボルナウイルスの特徴と検査方法

鳥の感染症ですべてのインコ・オウムに感染する神経系の病気です。
特徴を説明していきます。

ボルナウイルスとクラミジアは糞の採取で検査(1週間分)

  • 共に検出率が低いのが特徴
  • ボルナウイルスは血液検査でも検出率が低い

ボルナウイルスは全てのインコに感染する病気

  • エアロゾル感染
    流水での手洗いでも落とせる
    換気が感染予防に有力
  • 排出したウイルスは乾燥した環境では24時間で86%減少
    ┗横浜小鳥の病院のXより
  • 感染力自体は強くない(乾燥・紫外線に弱い)
    ※ただし個体の免疫力による
  • シロハラインコは感受性が高いという報告が上がっている為要注意
  • 検査結果が陰性でも大丈夫な保証はない
    ※全てのインコに言えることで先住と一緒にするタイミングは飼い主判断
  • ウイルス保有個体でも発症することなく生涯すごせる子も存在する
  • 感染・発症には年齢も関係ない
A病院の先生

心配ならば3ヶ月に1度(計3回)ほど検査に出して、陰性であれば大丈夫と思って良いです。

インコがボルナウイルス陽性になった時の対応

A病院の先生

大変な感染症です。
シロハラインコがいるから陽性のインコは誰かに引き取ってもらったほうが良い

手が震え、何をどうしたらいいのかわからない・・

とりあえず購入したインコ専門店に電話をしてみるけど繋がらない。
メールを送り、ただただ連絡を待つ。

無責任だけど先住インコを守るためにその時の私に手放す以外の選択肢はありませんでした。

インコ専門店のボルナウイルスへの対応

数時間後、電話があり事情を説明。

今すぐにでも引き取ってほしい。

店員さん

定休日だから次の営業日に来てほしい。

怖いので可能であればすぐに引き取っていただきたいです。

店員さん

上司と相談した結果、18時までであれば引き取ることができます。

「お世話係をしてくれた娘に黙っては連れていけない。」と思い、子供たちが帰宅してからすぐにインコ専門店に向かいました。

こんなお別れがあるなんて。

「たった2週間だったけど名前もつけてうちの子だった。この子どうなるんだろう?幸せにしようって迎えたのに病気だったからと手放す自分。覚悟を持ってお迎えしたけれど、専門店だから大丈夫。うちは大丈夫だ。」ってどこかで思っていました。

考えが甘かった。

なんでもっと先に住んでいたインコたちのことを考えなかったんだろう。

「感染症の怖さはこの数年で勉強して知っていたのに、こんなことが起こるんだ。」と身をもって知りました。

ー2月20日17時過ぎ・店への引渡しー

お店に到着後、入り口でCocoを引き渡す。

店員さん

本当にいいんですか?
ボルナは確定診断ができないんですよ?
2回・3回と検査結果が変わるんですよ?

・・陽性ですよ?

店員さん

はい!
ですから何度も検査しないとわからないんです!

検査結果は
【陽性】の個体 → 【陰性】と出る可能性がある
【陰性】の個体 → 【陽性】とは限りなく出ない
※陽性個体のウイルスが便に付着したなど【偽陽性】が出る場合も稀にあるそうです

店員さんが何を言っているのかわかりませんでした。

インコ専門店に引き取られたウロコインコの今後

この子はどうなりますか?

店員さん

再度うちの方で検査します。結果によって様子を見て表に出しますよ!
また遊びに来てくださいね!そちらの検査結果は不要です!

「様子を見てお店に出す。」そうです。
「また遊びに来てください。」ってなんですか?

私だけでなく小学5年生の長女も、驚きの言葉に涙が止まりませんでした。

「感染症の子をまた表に出す?」
「そんなことがあっていいの?」

恐ろしくて仕方がないです。

Cocoと共に販売時の書類は全て返却し帰宅しました。
帰宅後、娘と二人でCocoのいた部屋のすべての洗濯、換気、そして除菌を徹底して片付けました。

私たち家族のように悲しい思いをする人が増えてほしくない。

誰がこんなことになると想像してお迎えするんでしょうか?
悔しくて悲しくて仕方がないです。

最後にインコの飼い主やブリーダーに伝えたいこと

私は今、飼い主としてもブリーダーとしても大きな不安を抱えています。


大切な愛鳥たちが感染してしまったかもしれない・・
そして今後産まれてくる子たちがもし感染していたら?


子供の頃から動物が大好きで盲導犬の訓練士になるのが夢でした。

でも親に反対され普通に大学に進学して普通に就職して・・
そんな中、20年の年月を経て鳥類のブリーダーに。

うちのインコたちの血を受け継いだ可愛い子供たちが見たい。
その命に責任がとれる自分でいたい。

その気持ちだけで取得した動物取扱業です。

今回お迎えした子が病気を持っていたことは、仕方のないことだと思っています。
生き物なので何があるのかなんでわかりませんし、店の方の対応は丁寧でした。

ただ、感染症に対して本当にお店としてその判断でいいのか?
知っていての判断なのか・・
そうであればとても悪質だし、知らなくての判断なら専門店であるだけにとても残念です。

各感染症についてもお迎えのお話の際、詳しく尋ねました。
こちらが訊ねているのだからお店としての感染症に対しての扱い方を説明すべきじゃないか?
と心の底から思います。

皆さんにはどうか知ってほしい。
インコにはまだまだ認知が低い病気が沢山あります。

お家に迎える際は必ず病院で検査を受けてください。検査を受けていてもです。
先住がいるお家は特にです。連れ帰ってすぐに一緒にされる方がとても多い印象です。

念には念をで何かを防ぐことができるかもしれません。

こんな体験したくなかったです。
「うちのインコたちはどうなるんだろう。」と、考えるだけで不安で不安で仕方がないです。

Cocoを迎えてしまったこと自体を後悔してしまう自分がいるのが嫌です。

でもあの子はたった2週間だったけどうちの子でした。

夫に誠実じゃないと言われたのもあったけど、Cocoがうちに来た意味ってなんなんだろうって。
手放すことしかできなかった私が綴ることでもないかもしれません。
だけど一人でも多くの方に感染症の怖さを伝えることが私に唯一できることではと、忘れないうちに書き進めました。

先住のインコたちについては他のインコとの接触は避け、検査を重ねながら日々を過ごしていくしかありません。

先生からはボルナ陽性だったウロコインコの飼育方法から、よほど感染は心配しなくて良いとの事でしたが、「心配であれば年に3回検査を行い、陰性であれば安心できるでしょう。」と言われています。※2024.5.5現在、検査を受け全羽陰性

幸い我が家のインコたちは今日も元気に過ごしています。

今回の体験で改めて思った事・・
無知なのは一見幸せだけど、無知ほど怖いものはない。

皆さんはどうかお気をつけください。

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